「silent gray 〜思い出せない灰(ゆめ)の幾つか」

思い出せない灰(ゆめ)の幾つかとは、
信じがたいほど深い記憶の底を漂っているもの
夜明け前に目が覚め胸の奥にある意味の分からぬ切ない思いに気づくこと
悲しくて忘れてしまったこと
走り続けて忘れてしまったこと

思い出せない灰(ゆめ)の幾つかとは、
霧の立ち込める明け方に現れると聞いた羽虫をタモで追いかけ消えてしまった少年の記憶
真冬の海鳴りを夢枕に静かに旅立った湿原に暮らした老人の人生
ここは海が見えるよこの丘に住もうと振り返ると枯れたササの応える声
ボクが居たことを忘れないでくださいとテレビカメラに語りジープで壁に向かった青年の笑顔
校舎の窓に雨が伝う卒業式のとき10年後にここで会おうと約束した川岸の岩が今も見つからないこと
真昼の焼けつく太陽の彼方で静かに水遊びをする白い肌の少女たち
梵語学者が語ったチベットの市場で土に転んでいた小さな仏像と幸せそうな裸足の母子
居るはずのない子供を探して沼を彷徨する男のはなし
ノウゼンカズラの花揺れてシナ人野を越え帰れども我は友なく
仄暗い車窓から薄の原が見え小さな汽車の汽笛が聞こえた夢
祖先の灰から私たちの魂が消えることはないと言ったインディアンの言葉
ジュンが雪の降る日に出会った少女
同級生を助けようとして溺れてしまった子供の思い出
人の歴史が始まる前から私たちは出会いそして愛し合っていたこと

思い出せない灰(ゆめ)の幾つかとは、
太古から続く あたりまえの日常 あたりまえにある生と死




●展覧会情報
タイトル「大久保 真 写真作品展 silent gray~思い出せない灰(ゆめ)の幾つか」
会期 / 2013年10月24日(木)〜2013年11月12日(火) 11:00〜22:30 *水曜定休
会場 /MORIHICO Plantation(プランテーション)3階 札幌市白石区菊水8条2丁目1-32
最寄り駅/ 地下鉄菊水駅4番出口より徒歩10分 駐車場10台
WEB / http://www.morihiko-coffee.com/

■展示コンセプト:Plantationの3階は、むき出しの屋根裏と100Fのフラットな床面、築50年という時間と目に見えない物語が心地よく漂う空間です。ここを訪れる誰しもがこの空間に溶け込み作品たちと出逢ってもらえたら…、そして配置されたベンチに座り、湿地やその周辺の風景を通して古代の人々の世界観に触れて頂けたら…。大判写真の吊下や木製パネルの床置き展示、写真・古物・流木などを利用したオブジェの配置などインスタレーション的手法を用いた展示を試みます。

■出展者プロフィール:大久保真 北海道生まれ。2011年より湿地の写真を撮り始める。北海道写真協会札幌支部会員、写真道展等で入選。2012年11月cafe esquisse(札幌)にて初の個展を開催。http://silent-gray.webnode.jp/

■会場イベント 「ギターデュオ“Ennui(アンニュイ)”コンサート」
11月3日(日)16:00〜(開場:15:30)2,000円(1ドリンク付 予約優先)
*ご予約・お問い合せは前日までにPlantation(電話もしくは店頭にて 担当:木川)まで。
*当日は15:00〜18:30の間、展示の観覧ができなくなります。



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