今年はどんなインテリアのトレンドがやってくるのでしょう?今月のFILは憧れのミラノ・サローネで出会ったフランスのエスプリをご紹介。
アーモンドの花が咲き、春の到来を感じる4月になると、ミラノサローネ国際家具見本市が開催され、ミラノの街全体がデザイン一色になります。見本市はミラノ・ロー見本市会場で開催されますが、フオリサローネ(見本市以外)では、ミラノ市内のあちこちで建築・デザイン関係のさまざまプレゼンテーションやイヴェントが行われます。
カラフルで彫刻的な家具「ピエール・カルダン」
1970年から未来的なデザインを提案し続けている「ピエール・カルダン」。76年からオートクチュールの家具をデザインしていますが、今回初めて見本市に出展しました。
背もたれの長い椅子や流線形のテーブルなどカラフルで彫刻的なデザインの家具は、未来的なブランドのエスプリがたくさん盛り込まれています。
すべてハンドメイドで木を削り、赤やパステルブルーやグリーンと印象的なカラーをラッカー塗装しています。
ピエール・カルダンの洋服で決めたモデルさん
インスピレーションは20年代のパリ
「モスキーノ」や「クリスティーナ・ティ」などファッションブランドも手がけている家具メーカー「アルトレフォルメ」の新作コレクションのテーマは”20年代のパリ”。
へミングウェイ、シャネル、ピカソ、ダリ、その当時、パリで交流のあった有名人からインスピレーションを得たユニークなデザインの家具が提案されています。
個性的な家具だけでなく、20年代ファッションに身を包んだオーナーが印象的でした。
250周年を迎えた「バカラ」
19世紀から続くフランスのクリスタルメーカー「バカラ」が今年で250年を迎えました。
トレンディなショップやレストランが並ぶブレラ地区の古い教会跡でプレゼンテーションを行い、シャンデリアからオブジェまで幅広いコレクションを発表しました。
レセプションでは、盛大なパーティを開催し、ミラノの夜を盛り上げました。
蝶と馬のオブジェ
高貴な「エルメス」のライトコレクション
フランスの代表的なブランド「エルメス」は、ミラノの中心地にある旧貴族の館パラッツォ・セルベローニで新作ホームコレクションを発表しました。
今回は革を巧みにデザインした様々な種類のライトが注目で、暗い建物をほのかな照明で照らし、気品のある空間を漂わせていました。

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大谷聡美(ジャーナリスト)
2002年にイタリアに渡る。フリーのジャーナリストとして足元(靴)からファッションを見る視点で靴・バッグ専門誌やファッション紙に執筆。
コーディネイター、日本語教師として活動の幅を広げている。ミラノ在住。
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